「まだ起きていないこと」に対する感情を棚上げする力

こんにちは。

こころの健康支援室 そらいろのmirineです。



東京は寒暖差は激しいですが、日中の気温はすっかり春の盛りのあたたかさです。

昨秋の季節外れのあたたかさでつぼみを蓄えた沈丁花が、3月を待たずに咲きはじめてしまいました。

3月も気温は高めで推移するようなので、いよいよ春も本番を迎えそうですね。



今月から春の心のメンテナンス応援キャンペーンもはじまっております。

変化や刺激の多い春を乗り越える一助に、この機会にぜひご活用ください。
今月は年度末の月なので、忙しくなる方もいらっしゃるかと思います。

4月から新生活が控えている方は特に、現実的な準備と心の準備とで落ち着かない気持ちで過ごしていらっしゃるかもしれません。

環境の変化、関係の変化、居場所の変化、生活リズムの変化、等々。

新しい刺激は多くのものをもたらしてくれますが、さまざまなレベル、さまざな領域で同時に起きる変化は、適応するまで大きなストレス源にもなり得るものです。



外的な環境や関係が「変わる」ということは、新しい生活に適応するために自分自身も変わらなければならなくなるかもしれないということです。

どんな風にどれだけ変わるかが分からないため、適応するためにどうしたらいいか、何ができるのかもまだ分からない。

未知で、定まらない状態のために、「落ち着かない」のです。



とはいえ、これまでと何がどれだけ変わるのかは、実際にその変化に直面するまでは十分に把握することはできません。

どんなに情報をインプットしてみても、シミュレーションをしてみても、実際にそこに身を置くまで、適応するためにどうしたらいいか、そもそも適応できそうかどうかも分かりようがないのです。



今はまだ現実になっていないことで精神的に消耗してしまうのはもったいないですし、いざその時が来た時にすでに消耗していたら、新しい環境に適応するのがもっと難しく感じられてしまうかもしれません。

先のことで気持ちが落ち着かない、不安になってしまうという時は、「これはまだ起きていないこと」「今考えてもどうしようもないこと」と、気持ちを切り替え、切り離す練習をしてみてください。

最初はなかなかうまくいかないかもしれません。

しかし、先のことに対するネガティブな気持ちが湧きあがってきた時に、気づいて切り離す練習を重ねることで、今悩まされても仕方のない感情と少しずつ距離を置けるようになってきます。



どんなに心配しても、シミュレーションをしてみても、実際にどうなるかはその時になってみないと分からないものです。

とりこし苦労とはよく言ったもので、前もって自分に苦労を強いても、精神的に消耗した分よりよく変化に適応できるわけではないのです。

むしろ、できるだけ消耗せずに新しい変化を迎えた方が、よりよいコンディションで臨むことができるでしょう。



今思い悩んでもどうにもならない感情を棚上げできるというのは、ストレスコーピングのためにはとても心強い能力です。

先のことへの心配や不安で心が落ち着かない時は、練習する絶好のチャンスでもあります。

落ち着かない心に振り回されず、感情の手綱を取りながら、ご自身のペースで変化の春に対応していけるといいですね。



かしこ

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