「漱石枕流」の人生は易くない

こんにちは。

こころの健康支援室 そらいろのmirineです。



7月に入り、今年も後半に入りました。

とはいえ、7月は「はじまり」を意識するような行事や節目も特別ないため、6月までと変わらず日常を過ごすという方も少なくないかもしれません。

重ねた一日が一年を、重ねた時間が人生を形作ります。

これからの半年の積み重ねで、2024年をより良い形にしていきたいですね。



積み重なって一年や人生を形作る日常は、大小さまざまな選択の積み重ねでできています。

何をして何をしないのか、何を言って何を言わないのか、何を選ぶのか選ばないのか、どんな人も選択をしない日は一日たりともありません。

そういう意味では、私たちは時間を積み重ねているのではなく、選択を積み重ねているのかもしれません。

しかも、自分のことについて、自分の意志で選んだからといって、望む通りのものが得られるとは限りません。

人は生まれた瞬間から、自分と、自分を取り巻く他者を含めた環境との相互作用の中で生きています。

そのため、たとえ自分にかかわる選択だったとしても、自分を取り巻く他の存在からの影響を排除することはできないからです。

直接的に影響があることもあれば、「運」や「縁」とも呼ばれるような巡りめぐる響き合いに影響を受けることもあります。



意志を明確に発すれば通るのであれば、生きる上で思い通りにならないと感じて苦しむことはないかもしれません。

しかし、人生には思い通りにならないことであふれているのは、皆さまもご存知の通りです。

大切なのは、自分の意志を発揮すべきところを間違えないことかもしれません。



たとえば、「運」や「縁」の部分を自分の思い通りにしようと思ってがんばっても、おそらく思い通りにならない苛立ちを強めるばかりでしょう。

天気や時間、他者の考えや行動のように、自分がこうなったらいいと思う方に変わるようにどれだけがんばったとしても、そのがんばりに応じて望みに適う変化が得られるとは限りません。

どれだけがんばっても、徒労に終わることの方が多いでしょう。

人生でもし思い通りにできる部分があるとすれば、それは自分自身にのみかかわる部分だけ、と言えるかもしれません。

自分が何をするか/しないか、自分が何をどう受け止め考えるか、自分が何をどう感じるか。

時にそれらも思い通りにならないと感じることもありますが、自分の感じ方、考え、行動は、自分の意志で変えられるところです。

もし、自分が舵を握らなければならないところで他者にその舵を握らせ、自分の領分を超えたところで自分の意志を通そうとがんばっていたとしたら、報われず思い通りにならないことばかりで大変な思いをしているかもしれません。



自分の意志と力を注力すべきところで他者の力を借りようとしていたり、相手や流れに任せるしかないところをどうにかしようと注力していると、思い通りにならないことばかりで人生が停滞してしまいます。

自分自身にしっかりと注意と力を注ぎ、自分を超えたところの物事は流れにまかせる。

「人事を尽くして天命を待つ」

尽くすところと待つところを間違えてしまわないように、しっかりと自分自身と向き合いたいですね。



かしこ

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