そらいろメルマガバックナンバー ’21 Jun vol.1

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海外のドラマや映画等で、"mind your own business"というフレーズを聞いたことはないでしょうか。

もしかしたら、英語の授業の中で出てきたかもしれませんし、海外の友人に言われた!、という方もいらっしゃるかもしれません。



"mind your own business"は、日本語では「余計なお世話」と訳されることが多いようです。

他にも、「あなたには関係ない」「人のことに口出ししないで」とも訳されます。

どちらかというと、後者の方が英語の持つニュアンスに近いのではないかと思います。

「余計なお世話」と言ってしまうと、"mind your own business"が持つ、自分と相手との境界線を明確に引く意図が分かりづらくなってしまうように感じられるからです(だからこそ、いかにも日本語らしい訳し方とも言えますが!)。

そういう意味では、「(人のことより)てめぇの心配してろ」という訳の方が、語調は悪いですが意味としては伝わりやすそうです。



他者が自分のことに口出ししてきた時に、「余計なお世話」と言う日本語よりも、"mind your own business"と言う英語の方が親切だなと感じるのは私だけでしょうか。

"mind your own business"というフレーズは、「あなたは私の領分に踏み入りすぎている」ということと、「自分の領分のことに目を向けなさい」ということを同時に伝えています。

他者の領分のことに関心を持っている時、人は自分の領分には目を向けられなくなっています。

特に重要度が高い物事であればあるほど、一度に複数の物事を同じだけの注目度で扱うことは、ほとんどの人にはほぼ不可能だからです。



たとえば、「お母さん、今日学校で給食にカレーが出てね…」という子どもの話を聞きながら、料理を作ったり、明日の準備のことを考えたり、急に鳴ったインターフォンに応えるというようなことを多くのお母さんは日常的にしているかもしれませんが、実際には同時に同じレベルの注意をすべてのことに対して向けているわけではありません。

時に包丁を切る手元に注意を傾け、時に子どもの話と行動に注意を向け、その合間に明日のためにいつ何をどの順番で準備するか考え、インターフォンが鳴ったらそっちに注意の配分を増やすというように、優先順位と注意の程度を臨機応変に変えながら対応しています。

人の意識は、何かに注意を向けている時、その他のことへの注意はどうしてもおろそかになってしまうものです。

そして時に、自分自身の問題から目をそらすために、他者のアラが目に付いたり、他者のことを過剰に心配したりすることがあるのです。



そんな時、「余計なお世話」という表現よりも、"mind your own business"という表現の方が、自分自身に立ち返らせてくれるように思います。

今相手のことばかり気になって心配しているのは、相手のためと思って言ったこと、やったことは、実は自分の問題から目を背けるための方便だったのではないか。



"mind your own business" 「人のことより、自分の心配をしなさい」



自分以外の他者のことが無性に気になったり、心配したり口を出さずにはいられない時、なにかと「余計なお世話」を焼いてしまう時、一度立ち止まって、その心配は誰のためのものか、自分の中にこそ目を向けるべき課題がないか、自分に問いかけるチャンスかもしれません。

目をそらしたがっている自分に気づかなければ、向き合うこともできないからです。

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