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人は、言葉を使って人とコミュニケーションをとり、自分を表現し、思考します。
そのため、言葉を「使う」という意識はあっても、自分が使っている言葉に縛られているかもしれないとはあまり考えないのではないでしょうか。
言葉は、この世のあらゆるものを表し、他者と共有する素地を与えてくれますが、一方で、言葉にないものを表すこと、さらにいうと言葉にないものを認識することは非常に難しいものです。
虹を七色と捉える日本では青・藍・紫を区別しますが、五色と捉える国(言語圏)では三つの色をまとめて青とみなします。
日本でも、昔は緑も青も「青」と呼んでいたことから、実際には緑色の信号が今も「青信号」と呼ばれています。
別々のものとして区別する名前(言葉)があるものは別々のものとして認識することができますが、青と紫、青と緑をいっしょくたに「青」と呼ぶように、似通っているものを同じ名前(言葉)でくくることがあたりまえであれば、別々のものと認識することはなかなか難しいでしょう。
言葉は便利なツールであると同時に、人の認識の枠を提供するものでもあるのです。
NLPでは、そうした言葉の特徴をメタモデルという考え方を使って細かく分析することで、その人がどのような枠で世界を認識しているのか、もしその枠が苦しいものであれば変化させる余地を明らかにしていきます。
ここでは、そのほんの一部ですが、自分で自分の思考の縛りに気づく時に大変役に立つ、必然性/可能性の様相記号をご紹介したいと思います。
必然性/可能性の様相記号というと、なんだかとても難しいことのようですが、日常の中でもよく使われる表現ではないかと思います。
必然性の様相記号とは、「~しなければならない」「~すべき」という表現のことで可能性の様相記号とは、「~できる」「~できない」という表現のことです。
これらは、特別な行動を要求する、あるいは選択の余地がないことを暗示する言葉です。必要性に縛られていたり、可能性が制限されていることが表されます。
「~しなければならない」「~すべき」「~できる」「~できない」こうした表現で思いつく文があれば書き出してみてください。
そして、書き出した文の必然性/可能性の様相記号の部分を以下のように変更してみましょう。
「~する」「~しない」
「~したい」「~したくない」
「~してもいい」「~しなくてもいい」
たとえば、「朝早く起きなければならない」という文が思い浮かんだとしたら、
「朝早く起きる」「朝早く起きない」
「朝早く起きたい」「朝早く起きたくない」
「朝早く起きてもいい」「朝早く起きなくてもいい」
また、「英語が話せない」という文が思い浮かんだとしたら、
「英語を話す」「英語を話さない」
「英語を話したい」「英語を話したくない」
「英語を話してもいい」「英語を話さなくてもいい」
のように、様相記号に当たる語尾をいろいろと変化させてみましょう。
「~する」「~しない」は、最もニュートラルな表現にして制限を取り払うことができます。
「~したい」「~したくない」は、自分の中の望みの有無を明確にしてくれます。
「~してもいい」「~しなくてもいい」は、自分に選択権があることを思い出させてくれます。
様相記号を使った表現や、変化させた表現の中で、最もしっくりくる文、心に残る表現があるのではないかと思います。
表現の違いによって、自分の心にどんな変化が生じるのか、注意深く観察してみてください。
「~しなければならない」「~すべき」「~できる」「~できない」といった表現にあらわれていた自分の中の制限が、言葉の枠を変えてみることで、これまでとは異なる受け止め方ができるようになるかもしれません。
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