こんにちは。
こころの健康支援室 そらいろのmirineです。
ロシアのウクライナ侵攻も続く中、中東情勢も一気に緊迫した状況になってしまいました。
連日ニュースで痛ましい映像が流れ、心を痛めている方も多いのではないでしょうか。
戦争で犠牲になるのは、いつだって人殺しや暴力を命令する側の人間ではありません。
戦争を望み命令した者がまっさきに暴力の犠牲になるのであれば、戦争は起きないか、たとえ起きても続かないかもしれません。
テレビやネットのニュースであっても、誰かが大切な人と積み重ねてきた平穏な生活と安全を脅かされ、理不尽な暴力にさらされている状況を目にするということは、心理的な負担の大きいことです。
日々のニュースで見聞きする情報で、知らずしらず心に負担を感じられている方もいらっしゃるかと思います。
こうしたストレスを受けた時、心だけでなく必ず身体にも何らかの反応が起きています。
西洋では(そして西洋の心理学理論を後から取り入れた日本でも)、長く心と身体を別々に考える心身二元論で心を語ることが主流でした。
しかし、脳科学の発展もあり、近年では心と身体には密接なつながりがあり、心の問題として自覚されているさまざまな症状を改善する上で、身体に働きかける方法が数多く紹介されるようになりました。
EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing; 眼球運動による脱感作と再処理法)やTFT(Thought Field Therapy; 思考場療法)は、そうした方法の代表といえるでしょう。
いずれもアメリカで生まれ、多くのエビデンスを元に心理臨床の現場で導入されている心理療法です。
その中でもTFTは、セルフケアとして取り入れることのできる方法があり、日本TFT協会が自分で簡単に行えるストレスケアの手順をホームページで紹介しています。
身体へ働きかける方法は、最初はどうしても「これで何かが変わるのだろうか?」と感じてしまうかもしれません。
私自身、以前ブログでもご紹介した、「からたのためのポリヴェーガル理論」という本にあるエクササイズを試す前は、「本当にこんな簡単な動作で変わるのだろうか?」と感じました。
しかし、エビデンスを元に構成された方法は、物は試しと思ってやってみると、すっと通りがよくなるような感覚というか、息がしやすく心も落ち着く状態になることができました。
ストレスに反応している身体の状態を適切なアプローチを用いて変えることで、心にも変化をもたらすことができるのです。
そうでなくてもストレス社会と呼ばれるようになって久しい昨今、心身に負担を感じている状態があたりまえのようになっていることもあるかもしれません。
カウンセリングを試すことはなかなか難しいかもしれませんが、こうしたセルフケア方法は試しやすいと思います。
多くのストレスがある中で、ほっと落ち着く心地になれる時間を増やす一助となればさいわいです。
かしこ
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