感情をコントロールする大切さと難しさ

こんにちは。

こころの健康支援室 そらいろのmirineです。



10月もあと3日で終わりですね。

あったかかったり寒かったり、寒暖差が激しいですが、すっかりリップクリームが手放せないくらいには秋も深まってきているようです。



さいわいなことに、私は現在完全在宅でお仕事させていただいているのですが、通勤していた時よりもストレスはぐっと減ったとはいえ、日々落ち着いた気持ちで過ごせるかというとなかなかそういうわけにもいかないのが人間の残念なところというべきでしょうか、面白いところというべきでしょうか…。

数年前から、自分の感情と思考、行動のパターンをあぶり出し、毎日自分の感情をモニタリングし、感情にまかせた行動を減らすように取り組んでいるのですが、毎日取り組み続けていても感情と付き合うことはとても難しいことだと感じます。



感情は、心理学の分野でもいまだ解明されていない大きな領域の一つでもあります。

感情は、心の状態を左右するだけでなく、刺激に対する反応、行動、思考、選択、判断、身体の状態まで、広く強く影響を及ぼす心の動きです。

心理学では、気分に一致した内容の記憶をより覚えやすくなったり思い出しやすくなる、気分一致効果も知られています。

単純に気分の良し悪しでは留まらず、その気分の良し悪しによって、どんな情報に敏感になるか、物事をどんな風に受け止めるか、どんな風に考えるか、どんな言動や行動を選ぶのかといったことまで影響を受けているのです。



特定の感情に自分がどんな影響を受け、その感情状態にある時、どんな風に物事を受け止め、どんな風に考え、どんな風に物事を判じ、どんな行動をとりやすく、身体にどんな変化が現れる傾向があるのか、ほとんどの人は自覚していないのではないでしょうか。

イライラしている時、なにかと自分ばっかり損しているような気がしたり、言葉や行動が荒っぽくなっているとか

逆に上機嫌な時は、気が大きくなっていろんなことを安請け合いしてしまったり

なにか心配事がある時は、嫌な想像につながる情報ばかり目についたり、指先が冷たくなったり、食欲がなくなる等

人によってパターンに違いはありますが、特定の感情と結びついたその人特有の傾向があるものです。

どんなに自分の思考や受け止め方、判断、行動が正しいように感じられても、感情によって自分が受けている影響を自覚していない限り、そこには必ず偏りが生じているのです。



ポジティブな感情であれネガティブな感情であれ、メリットもあればデメリットもあります。

しかし、どんな感情であっても、感情に自分の思考や判断、選択、行動、身体の状態をコントロールされているうちは、メリットを生かせず、デメリットの影響を受ける可能性の方が高くなってしまいます。

それがポジティブな感情であれネガティブな感情であれ、一時の強い感情に突き動かされて、自分から大切なものを傷つけたり、手放したり、取り返しのつかない判断、行動をしてしまうことも珍しいことではないのです。



自分の思考が、選択が、判断が、行動が、言葉が、身体が、どの感情にどんな風に影響されるのか、自分自身をふり返って少しずつでも明らかにしてくことで、感情にコントロールされるのではなく感情をコントロールすることができるようになります。

感情に突き動かされてではなく、本当の自分自身の意志で生きることができるようになるのです。



感情と向き合うことはとても難しいものですが、自分で自分の感情を扱えるようにならないと、自分でも気づかないうちに自分の手に余る感情を身近な誰かを使って慰撫しようとしてしまいます。

自分のためにも、身近な他者のためにも、自分の感情に自分で始末をつけられるようになりたいですね。



かしこ

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