事象と感情を分けてみよう

こんにちは。

こころの健康支援室 そらいろのmirineです。



今年は九州地方より先に関東甲信地方の梅雨入りが発表されました。

九州より先に関東の梅雨入りが発表されるのは17年ぶりとのことです。

6月に入り、各地で徐々に雨のシーズンがはじまります。

体調管理の難しい季節になりますが、心身を丁寧にケアしながら、無理のないようにお過ごしください。



雨や曇りの日が増えると、なんとなく気持ちが低空飛行になるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

人は、外からのさまざまな刺激に影響を受けるので、もちろん天気のせいだけでなく、いろんな要因が作用しあって今の心身の状態を形作っています。

しかし、天気から受ける影響が、バランスを変えるきっかけになることもあります。



たとえば、梅雨時期は日中でも空がどんよりと灰色で薄暗く、ひんやりと肌寒かったり、空気が湿気を含んでじとっと蒸し暑かったり、移動中に濡れたり、濡れた傘を持ち歩かなければならなかったりします。



今の文章を読んで、どんな感じを受けたでしょうか?

読む前と後で、気分に変化はあったでしょうか?



例に挙げた文章は、「どんより」「ひんやり」「じとっと」の形容部分を除けば、ただ事象を述べただけの文章です。



空が灰色

薄暗い

肌寒い

空気が湿気を含んでいる

蒸し暑い

濡れる

濡れた傘を持ち歩く



一つひとつはただ事象を述べただけですが、そこから受け取るイメージはもしかしたら100人いれば100通りに違うかもしれません。



「空が灰色」と聞いて、単に灰色の空をイメージするだけの人もいれば、そのイメージと一緒になんだか気がふさがるような気分を覚える人もいるかもしれません。

「明るい」にポジティブな、「暗い」にネガティブなイメージを感じる方も少なくないのではないでしょうか。

本来事象は「ただそうである」というだけですが、「ただそうである」事象とともに、人は自分の経験と結びついた感情や感覚もあわせて想起してしまうのです。

そのため、梅雨の季節に特徴的な天気から受ける五感の刺激と結びついている感情のイメージがネガティブなものであればあるほど、特になにもなくても梅雨だというだけで気持ちが滅入ることもあるでしょう。



先ほど例に挙げた文章のように、本来「ただそうである」だけの事象に対して感情的な変化が起きる時、感情の部分は目の前の事象をきっかけに過去に体験した感情が想起されているにすぎません。

出来事(事象)と感情がくっついてしまっていると振り回されてしまいます。

出来事は自分の外側のことなのでコントロールできないからです。

感情は自分の内側のことなので、外側のことから分離できればコントロールできるようになります。



感情が落ち着かない時ほど、「起きたこと(事実)」「そうであること(事象)」と自分が感じていることを分けてみるように心がけてみましょう。

事象と感情を区別することができると、感情に引きずられすぎることなく、心身のバランスもとりやすくなります。



かしこ

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