「今」だけの

こんにちは。

こころの健康支援室 そらいろのmirineです。



秋分を過ぎ、だいぶ日も短くなってまいりました。

まだ夏の名残を感じつつ、一日ごとに早くなる日の入りには、着実に冬へと向かっている実感もある、まさに暑い季節と寒い季節の境目だなぁと感じます。

9月も下旬、これからますます秋が深まっていきますね。

寒暖差に気をつけて、ご自愛くださいませ。



今年もあと少しで4分の3が終わります。

年初に立てた目標や抱負は達成できたでしょうか。

年初と今とで、何か変化はあったでしょうか。



自覚があるかないかだけで、代わり映えのない毎日をくり返しているように思えて、実際にはまったく変わらずにいることはありません。

おそらくきっと、どんな人も変わらないでいることはできません。

外的環境の微細な変化に適応して変化していかないと、「同じ」と感じることもできないからです。

変わらないように思えて、自分も周りも、ずっと変わり続けている。

昔はまったく興味のなかったことが、今は好きなことになっていたり、あの時絶対無理だと思えたことが、今は何でもないことのように思えたり、逆に、若い頃かけらも怖いと思ったこともなかったけれど、時を経て己の無謀さに気づいたり。

過去をよくふり返ってみれば、今の自分との差異が浮かんでくることでしょう。



過去のどこかのタイミングとまったく同じ状況に今遭ったとしても、あの時の自分とまったく同じようには感じない、思わない。

あの時の感じ方、あの体験は、あの時だけのもので、今の自分の感じるものも、今の自分の体験も、今だけのもので。

たとえそれが同じ「自分」であったとしても、過去の自分にも、未来の自分にも、同じように体験することはできない、「今だけのもの」です。



もう二度と、同じように体験することはできない「今」。

私は、私に、どんな体験をさせてあげているでしょうか。

「今」の体験を、いつかの私がふり返ってみた時に、どんな感慨を抱くでしょうか。

先生の馴染みの喫茶店でご馳走してもらったブラックコーヒーのおいしさが一つも分からなかったあの時の自分が、コーヒーの味の違いを楽しんでいる今の自分を知ったら、どう思うのだろう。

今、あの時の自分をふり返って広がる感覚があるように、きっと何年か先の未来で、今の自分をふり返って何かの感慨を覚える自分もいるのでしょう。



変わりないように思えるくらい、稀有で貴重な、「何でもない今」を、どんな体験で生きたいでしょうか。



あらあらかしこ

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