「できる」には種類がある

こんにちは。

こころの健康支援室 そらいろのmirineです。



先日の大雨により被災された皆さまに、心よりお見舞い申し上げます。

東京では線状降水帯は発生しなかったそうですが、台風本体が通過したかのような雨風で、家の近所の川も一時氾濫危険水位を超えるほど雨が降りました。

すでに台風3号も発生し、今夏は水害に注意して備えなければならないようです。

皆さま何卒安全を最優先に、被災された皆さまの生活が一日も早く戻ることをお祈り申し上げます。



人は成長するにつれ、できることが少しずつ増えていきます。
自分のこともすべて他者に任せるしかなかった赤ちゃんの時代から、生きるための能力を一つずつ獲得して、得意を伸ばしたり不得意を克服したりしながら、さまざまな能力を身につけていきます。
「できる」と聞くと、能力や技術が身についていることと感じられるかもしれません。



もちろん、何かが「できる」ためには、能力や技術が身についている必要があるでしょう。

しかし、能力的、技術的にできるからといって、いつでも同じようにそれらを発揮できるとは限りません。

いつも当たり前にできていたことでも、たとえばすごく疲れていたり、具合が悪かったり、どうしてもやる気が起きなかったりすると、能力や技術を十分に発揮できないこともあるでしょう。

能力的、技術的には「できる」ことであっても、その時の状態や気持ちによって思ったようにはできないこともあるのです。



たとえば、スポーツ選手の多くはこうしたことをよく分かっていらっしゃるかもしれません。

多くの練習を重ねて、スキルとしては「できる」ようになっても、それをどんな大会のどんな状況でも同じようにいい形で発揮できるとは限りません。

身につけたスキルをどのレベルで発揮できるかは、その時のコンディションやモチベーションにも左右されます

そのため、プロのスポーツ選手の多くは、練習を重ね、技術を身につけたり磨くことと同じくらい、自分自身のコンディションとモチベーションをできるだけいい状態に保つことを大切にしているのです。



日常生活においても、能力的には当然できることが、コンディションやモチベーションの問題によってうまくできる時とできない時があるでしょう。

それが自分のことであれ他者のことであれ、「できるはずなのに」と思うと、よりしんどくなってしまいます。

能力を十分に発揮するためには、心身の状態が整っていることがとても大切です。



一度身についたはずの能力がうまく発揮できない時、できないことを責めるのではなく、整っていないところを探してみてください。

できるようになると、できることが至極当たり前のように感じてしまうかもしれませんが、たとえ大仰な能力や技術ではなくても、さまざまな要因が別々の方向に揺らぎながら毎瞬間変化する自分自身のよい波をとらえて、自分の持つ能力をしっかり発揮できるというのは、実はとてもすごいことなのかもしれません。



かしこ

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