こんにちは。
こころの健康支援室 そらいろのmirineです。
今年は梅雨明け前から厳しい天気が続いています。
大雨、酷暑により被害に遭われた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
穏やかな日常が一日も早く戻りますよう、お祈り申し上げます。
エルニーニョ現象の影響で、今夏は梅雨が明けても局地的な大雨に警戒が必要なようです。
レジャーやイベント等も増える時期ですが、どうぞ安全と健康第一でお過ごしください。
先週ちらっとお話しした本とは違うのですが、先日、買うだけ買って本棚の肥やしになっていた本を読みました。
エリザベス・キューブラー・ロス博士の「死後の真実(1995 伊藤ちぐさ訳 日本教文社)」という本です。
キューブラー・ロス博士と聞けば、心理学に造詣の深い方はご存知かもしれません。
キューブラー・ロス博士は、「死の臨床」の第一人者で、「死にゆく過程の五段階」という、死をはじめとした喪失の受容プロセスを提唱した方です。
彼女は、子どもから大人まで、数千人もの方々の死の瞬間に立ち会い、また臨死体験をした人たちの体験を集め、「人間の肉体の死というのは、チョウがマユから出ていくのと全く同じ」という考えに至りました。
「死」をどう捉えるか、死んだ後も続く意識があるのかということは、人それぞれ考えや信じるものがあり、キューブラー・ロス博士も長い間多くの批判にさらされました。
彼女は、科学的な実験によってそうした批判が当たらないことも示しましたが、「ある事実に納得がいかないと、人はそれを否定する何千もの反論を持ち出してくるのです。再度言いますが、これはその人自身の問題であり、そのような人をむりやり説得しようとしてはなりません。どっちにせよ、死ねば分かることなのです。」とも話しています。
少なくとも「死後の真実」という本は、難しい専門用語が並ぶような本ではないので、興味を引かれた方は一度読んでみると面白いかと思います。
まだマユ側の私からすると、チョウになった彼らがチョウとして過ごす姿をこちらからも知覚することができたら、喪失の受容ももう少し楽になるんだろうになぁと、つい思ってしまいました。
「死」について、また「死の先があるのか」については、キューブラー・ロス博士の言うように、実際に死を体験するまでは、それぞれの信じるものがその人にとっての「正」ということになるのでしょう。
マユである肉体に知覚の限界が明確に定められている以上、その限界の先にある事象はどうしても「信じるか/信じないか」というレベルの話になってしまいます。
それでも、願わくば、マユから出ていくチョウにとっても、まだマユのまま残る者たちにとっても、別離がかなしみばかりではなく優しいものでありますように。
かしこ
【追記】
今週のブログ記事を投稿予約していましたが、昨日タレントのryuchellさんが亡くなられたとニュースで知りました。
ご遺族やご友人、関係者の皆さまに、心よりお悔やみ申し上げます。
有名な方の突然の悲しい一報に、ショックを受けられた方も少なくないかと思います。
いつかは誰の身にも訪れる別離ではあっても、心に深い痛みと衝撃をもたらす形でなくあってほしいと願わずにはいられません。
下記、過去のブログ記事でもご紹介しておりますが、心がしんどい時にはぜひ相談サービスの利用も検討してみてください。
行政が提供している無料のものから、電話、SNS、対面やオンライン等、今ではたくさんのサービスが提供されています。
相談サービスを利用することに心理的なハードルを感じられる方もまだ少なくないかと思いますが、心の負担を軽くし、心をよりよい状態にメンテナンスするツールとして、ご自身に合ったサービスを見つけて、ご活用いただければさいわいです。
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